会議室音質設計基準
社会の発展に伴い、政府機関、企業、ホテル等では、演劇・歌舞・音楽の上演、映画上映、会議開催に対応可能な多目的ホール・会議室の整備が求められています。
多目的ホールや会議室で良好な聴覚効果を得るには、高品質な音響機器に加え、適切な音響設計による音響環境の整備が不可欠です。
建設省・文化省は2001年2月に公布した設計基準(JGJ57——2000)で、建築音響設計は建築・内装設計の全過程に関与すべきこと、および観客席の音響指標「残響時間T60」を下記の通り規定しています:
【観客席残響時間設定】
周波数特性
125Hz
250Hz
500Hz
1000Hz
2000Hz
4000Hz
残響時間(S)
1.10~1.68
1.10~1.54
1.10~1.40
1.10~1.40
0.99~1.40
0.88~1.40
注:観客席容積 2,000~10,000m³
残響時間T60の計算式:
T60 = 0.161V /〔-Sln(1-α) + 4mV〕
室内平均吸音率:α =(∑Siαi + ∑Njαj)/ S
記号説明:
V:室内容積(m³)
S:室内総表面積(m²)
α:室内平均吸音率
m:空気中音響減衰係数(m⁻¹)
Si:各部分の表面積(m²)
αi:表面Siに対応する吸音率
Nj:人または物体の数
αj:Njに対応する吸音率
上記式から明らかな通り、残響時間を規定値に収めるには、室内容積・総表面積の調整が困難なため、低域~高域まで広範囲に高吸音率を示す吸音材の選定が鍵となります(会議室は特に低域が重要)。吸音率が低い材料では大量の材料が必要となり、高価な高吸音率の椅子を選択せざるを得ず、総コストが増大します。適切な吸音パネルを選定すれば、材料量を抑え、または吸音率の低い椅子を選択しても、低コストで良好な音響環境を実現できます。
多目的ホールや会議室で良好な聴覚効果を得るには、高品質な音響機器に加え、適切な音響設計による音響環境の整備が不可欠です。
建設省・文化省は2001年2月に公布した設計基準(JGJ57——2000)で、建築音響設計は建築・内装設計の全過程に関与すべきこと、および観客席の音響指標「残響時間T60」を下記の通り規定しています:
【観客席残響時間設定】
周波数特性
125Hz
250Hz
500Hz
1000Hz
2000Hz
4000Hz
残響時間(S)
1.10~1.68
1.10~1.54
1.10~1.40
1.10~1.40
0.99~1.40
0.88~1.40
注:観客席容積 2,000~10,000m³
残響時間T60の計算式:
T60 = 0.161V /〔-Sln(1-α) + 4mV〕
室内平均吸音率:α =(∑Siαi + ∑Njαj)/ S
記号説明:
V:室内容積(m³)
S:室内総表面積(m²)
α:室内平均吸音率
m:空気中音響減衰係数(m⁻¹)
Si:各部分の表面積(m²)
αi:表面Siに対応する吸音率
Nj:人または物体の数
αj:Njに対応する吸音率
上記式から明らかな通り、残響時間を規定値に収めるには、室内容積・総表面積の調整が困難なため、低域~高域まで広範囲に高吸音率を示す吸音材の選定が鍵となります(会議室は特に低域が重要)。吸音率が低い材料では大量の材料が必要となり、高価な高吸音率の椅子を選択せざるを得ず、総コストが増大します。適切な吸音パネルを選定すれば、材料量を抑え、または吸音率の低い椅子を選択しても、低コストで良好な音響環境を実現できます。