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マイク収音テクニック:収音距離と角度

2025-05-29
  1、パフォーマーとマイクの距離
  パフォーマーとマイクの距離は主に3種類に分けられる:近距離、中距離、遠距離。
  1) 近距離収音
  マイクと口元の距離が1~5cmで、低音トーンの司会者やポップス歌手に適している。近距離収音は低音トーンの司会者の音声収音に最適であり、その音声の特徴は強いリアリティと親近感である。音源とマイクが非常に近く、絶対的な直接音であるため、音色は純粋で明瞭度が高い。
  音声に対するイコライジング処理の要求:
  100Hz~200Hzを3~6dB減衰(近接効果のため);
  200~300Hzを3~6dBブースト(音声の基本音域);
  1~2kHzを3~6dBブースト(明るさを増し、明瞭度を向上);
  8kHz以上を3dB減衰(高域ノイズ低減、音声の高域倍音は歌声より少ないため)。
  エフェクターは使用せず、司会者の音色にリアリティと親近感を持たせる。
  2) 中距離収音
  マイクと音源の距離が5~10cmで、民族唱法に適している。
  中音トーンの司会者はマイクと口元を5cm離す;民族唱法の歌声は5~10cm離す。中音トーンの司会者の音声特徴は、軽快、活発、明朗、爽快であり、会場全体の雰囲気を活気づける。
  民族歌曲は、発声、発音、共鳴が明瞭で明るく純粋であることを要求し、民族的なスタイルと特色を備えている。
  イコライザー(EQ)は以下のように処理する:
  100Hzはブーストも減衰もせず(近接効果なし);
  256~440Hzを3~6dBブースト;
  1~3kHzを3dBブースト(音色を透明に);
  10kHzを3dBブースト(音色の表現力を増し、解析能力を高める)。
  3) 遠距離収音
  マイクと音源の距離が10~20cm。
  遠距離収音はベルカント唱法の収音に適している。その名の通り、ベルカントは音色の美しさを追求し、発声は専門的な訓練を必要とするため、音色の倍音数が多く、振幅も比較的強く、全体の倍音構造が豊かである。低域倍音、中域倍音、高域倍音が全て妨げられず通過できるよう、電気音響システムに十分な広帯域が要求される。
  音響システムに良好な周波数伝達特性を持たせるため、以下の処理を行う:
  ①LF(低域)を3~6dBブースト;
  ②256~315Hzを3~6dBブースト;
  ③1~2kHzを3~6dBブースト;
  ④10kHzを3~6dBブースト。
  2、マイクの角度
  (1) 近距離収音(ポップス唱法):マイクと音源の距離1~5cm、角度は15°~30°とし、低域のポップノイズを回避。
  (2) 中距離収音(民族・ベルカント唱法):マイクと音源の距離5~20cm、角度は約15°。
  (3) 遠距離収音:マイクと音源の距離10~20cm以上。通常は複数音源(例:一声部、バイオリン群)を収音。マイクの指向軸を音源に向ける、即ち角度0°。