カーオーディオにおける擬似障害の判別と解決策

　　カーオーディオは科学技術と産業の発展に伴い機能が更新・追加されています。特にハイエンド機種は機能豊富ですが操作が複雑で、設置・使用に困難やトラブルをもたらします。操作ミスやスイッチ・ボタンの誤操作により、擬似障害や異常状態が発生することがあります。擬似障害とは機器自体の問題ではなく、不適切な使用による現象です。
　　障害発生時は慌てず、早急に結論を出さないでください。落ち着いて取扱説明書を参照し、操作手順に沿って原因を調査するか、修理専門店や専門家に電話相談することをお勧めします。これにより不要な移動や修理費・点検費を削減できます。以下にメンテナンス事例に基づく典型例を紹介します。
　　一、リセットボタンの使用方法
　　1. ケンウッドKRC970シリーズなど一部モデルは、電源断後すぐに通電するとラジオ方式が変更される場合があります。元の方式に復帰するにはリセットボタンを押します。復帰しない場合は電源コードを外し3分待機後再接続で復元可能です。
　　2. SONY XR-C5200、XR6200などは設置後時々反応がなくなることがあります。配線に誤りがなければ、パネルを外し左下のリセットボタンを2秒以上押した後、パネルを装着し電源を入れれば動作します。
　　3. ケンウッドKRC487でテープ再生中、ボタン操作で正常動作しない場合はマイクロプロセッサ障害です。フロントパネルのリセットボタンを押すことで解決します。
　　4. ケンウッドチェンジャーで再生表示は正常だが音声出力がない場合、マイクロプロセッサが正常動作していません。リセットボタンを押すことで解決します。
　　5. トラックプログラミング機能付き高級モデルでは、操作ミスによるエラーやフリーズが発生することがあります。この場合はリセットボタンでエラーメモリをクリアします。
　　6. アイワやソニーの旧モデルでCD再生不能が発生した場合、本体のリセットボタンを2秒以上押し内部リセット音を確認します。これで通常動作しない場合は専門技術者による修理が必要です。
　　二、バランスコントロールの使用方法
　　カーオーディオのパネル面積は小さいため、ボタン数が制限されます。このため複数機能を一つのボタンに割り当てており、バランス調整の不適切や操作ミスで左右/前後いずれかの音が出ない、または単一スピーカーしか動作しない問題が頻発します。多くのユーザーは機器または配線の障害と誤解します。このような問題に遭遇したら、まず取扱説明書を参照し、バランスコントロールを調整して音量バランスを回復させてください。